「いらっしゃいませ〜
　みそ一丁　醤油一丁　塩一丁」
「あいよ〜っ」　

ラーメン横丁の　名物娘
髪は長くて　円らな瞳
ラーメン横丁に　来てみりゃいつも
あの子のお陰で　大繁盛
ラーメン好きだと　言いながら
お冷で粘って　三時間
なんやかんやで　二度三度
口を訊けただけ
こんな幸せ　抱きしめて
嗚呼　春の夜

ラーメン横丁の　可愛い娘
腰が低くて　素敵な笑顔
ラーメン横丁は　家から三里
誰にも内緒の　愛の園
今夜も来たよと　言いながら
暖簾を潜って　レジの傍
なんのかんので　二度三度
顔を見合わせて
こんな幸せ　他にない
嗚呼　春の夜